「相見積もりさえとれば安く建てられる」と勘違いしてませんか?

注文住宅ってお金がかかりますよね。

家だけではなく土地や家具など合わせれば、今までに払ったことのないすごい額になるでしょう。

住宅ローンの支払いを考えれば、出来るだけ価格を抑えたいと思うのは当たり前ではないでしょうか。

そこでやるべきなのが相見積もりですよね。ここまでは間違っていません。

ただ、多くの人がポイントを外しています。

元ハウスメーカー営業として断言します。

他社の見積書を見せさえすればいいと思っているのなら、それは間違いです。場合によっては逆効果にさえなります。

相見積もりを取る時はこれから紹介する2つのポイントを絶対に外さないようにしてください。

相見積もりを取る際に外してはいけない2つのポイント

相見積もりを取る時は

  • 同じ工法
  • 同じ価格帯

この二つのポイントを押さえて複数の会社に依頼してください。

工法とは2×4工法や鉄骨軸組工法とかです。例えば2×4工法で家を建てるなら複数の2×4工法の会社に見積もりを取りましょう。

なぜなのかというと営業マン同士の競争心に火をつけるためです。

実は、同じ工法の営業マン同士はお互いを強くライバル視しています。

違う工法や違う価格帯の営業マンに相見積もりで負けたとしましょう。

その場合は

「あの客は鉄骨軸組工法が好きだったんだろう。だとしたら、2×4工法を得意とするうちの会社は不利だった」
「安さには勝てないな。これは仕方ない」

という言い訳を自分にできます。

しかし、同じ工法同じ価格帯の営業マンに負けたとしたら言い訳ができません。営業マンとしての実力で負けたということになるし、とれたはずの契約を逃したということになります。

これは営業をやっていてトップクラスに辛い出来事です。

住宅営業の世界は結果主義。

1日15時間働こうと、契約が取れなければ働いていないも同然の扱い。「お前の給料はどこから出ているんだろうな」と上司や先輩に嫌味を言われる日々が待っています。

だから、契約には強い執着があります。

そんな営業マンに対して同じ工法同じ価格帯での相見積もりをぶつけるとどうなるか?

何としてでも契約を勝ち取ろうとするでしょう。強い値引き権限を持っている上司に対し、粘り強く交渉することもいといません。

大きな値引きを期待できます。

実際、私も営業時代にこういう相見積もりをやられて、200~300万円ぐらい値引きした経験が何度もあります。同僚がガッツリ値引きしているところもよく見ました。

ポイントを外すと大損するかもしれません

逆にポイントを外して相見積もりを取るとどうなるか?

まずあまり値引きをしてもらえません。これはわかりますよね。

同じ工法同じ価格帯でなければ、営業マンの競争心を刺激できませんから。

もし違う価格帯で相見積もりを取ったら、営業マンは値段勝負を捨てます。

性能やメンテナンスが違うといった風にセールストークを展開していくでしょう。そうなるともう値引きしてもらえません。

ただ、値引きしてもらえないだけならまだましです。

問題なのは、相場以上のお金を支払う破目になるかもしれないということ。

高めの見積もりを出してくる営業マンはそこそこいます。なぜかわかりますか?

そのまま契約になれば儲けもの。値引きが必要になった時も、「がんばって500万円も値引きしたので契約してください」と言って契約を迫ることができます。そういう営業テクニックです。

ネット上にこういう体験談良くありますよね。

「こんな感じで交渉して500万円も安く家を建てれました」

これも高めの見積もりを出されていただけだと思います。

ハウスメーカーの利益率を考えれば、3000~4000万円の価格帯で500万円もホイホイ値引きできません。

実際に建てた家と見積もりを確認しなければ断言はできませんが、価格もそこまで安くはなっていないでしょう。

同じ工法で相見積もりを取れば、高めに見積もりを出す営業テクニックも見破れます。

基本的に同じ工法なら同じ値段に近づくもの。値引き前の価格があまりにも高ければ、「高めにしたんだろうな」と気づけます。

コスパのいい会社を効率的に選抜する方法

残念ながら、今回紹介した方法を使ったとしても100%値引きしてもらえるというわけではありません。

最終的には状況次第。

「契約が取れすぎているから現場が回っていない。契約数を抑えたいから、値引きは控えるように」

みたいな通達が出される場合も考えられます。

担当営業マンの交渉力が弱くて、強い値引き権限を持っている上司を説得できない場合だってあります。

なので、本命1社と当て馬2社みたいなのはやめましょう。有力候補2社以上に見積もり依頼するのが大事です。

ただ、有力候補を探すのはなかなか難しい。

「頼む前はイメージ良かったけど、間取りプランを出してもらったら微妙だった」みたいなケースは結構あります。

「微妙なプランの会社しか値引きしてくれなかった」
「3社に依頼したけどいいのが一つもなかった」

なんて事態は避けたいですよね。

かといって、4社以上に見積もりを取ってもらうのもやめておきましょう。

営業マンによるヒアリング 2時間
プラン提案 2時間

1社あたり最低でも4時間かかります。これを複数社とか負担が大きすぎますよね。営業だってされるでしょう。

そこで使ってほしいのが、「間取りプラン」「資金計画書」を複数の会社に一括依頼できるサービスです。

このサービスに登録している会社は600社以上。大和ハウスやセキスイハイムといった大手ハウスメーカーから、地元密着の工務店まで幅広い。

提案されるプランを見比べれば色々なものが見えてきます。

それぞれの特徴や良し悪し。イメージの良かった大手の提案が意外と微妙だったり、マイナーな工務店がいいプランを出してきたりすることもあります。

会社選びの参考になるのは間違いありません。

「営業電話がひっきりなしに鳴るかも」といった心配も無用です。

実際に使ってみましたが、補足の電話が3件かかってきただけ。断り文句を準備していたのに拍子抜けでした。

「こういうサービスを使う層はじっくり比較したいのだから、過度な営業は逆効果」という認識なのかもしれません。

建てたい家のイメージが固まっていれば3分程度で入力が完了します。

「要望」のところで必ず工法を指定してください。そして、資料請求するメーカーを選ぶページでは同じ工法の会社を選ぶようにしましょう。